おおちけいこパン教室に入学したときにいただいた用紙にかかれたものを引用します。
パンづくりの方法
全部の材料を一度に混ぜて捏ね上げる製パン法は四千年も前に始められていました。
この方法でつくりますと、でき、不出来がはげしいので、パン屋さんでも習得するのには三十年ほども修行をしなければならない、と言われています。この難しい製法ではぱんやさんでも製パンをしなくなりました。
家庭でパンをつくるのはおいしくて健康に役立つパンをつくりたいからです。しかも手軽に、です。どうか分からない、のでは困ります。
教室では有用な製パンを開発しました。この製法について”驚異のパン焼き法”、”手作りパン”等の著作を出しました。家庭だけではなくパン屋さんも”おおち法”を採用するようになりました。1981年に特許になりました。
さらに、イーストは糖質には働きかけますが、風味と味に関係のある蛋白質には代謝しません。伝統的パンの風味を研究しているうちに特別な微生物と酵素がイーストと協力してこの味を醸していることがわかりました。バイオ利用です。教室では5年前に実用研究を終え、83年からは普通科でも使うことにしました。複合熟成法です。この微生物と酵素が「沙羅」です。ほんの少量でパンの風味がよくなりますし、はやく、作りやすくもなりました。
無用の添加物を加えるなど家庭製パンでは考えられません。家庭で作るパンであればこそ、家族の一人一人の健康のことまで気を付けて作れます。
このような文章をいただき、入学しました。
大地修造先生、慶子先生のパン作りは 命の糧となるパン作りです。
おかげさまで私と家族は大きな病気にかかることもなく 還暦をむかえております。
もちろん パンだけを食べつつづけてきたわけではありません。
しかし、家庭で手作りのパンを愉しむという文化は いただく食材を慈しみ、感謝し、
家族、友人と仲良く豊かに暮らすという姿勢につながってきたものと思います。
人間は 遺伝的なことをぬけば、生活が大きくぶれると 病気になったり事故にあったりするものだと思います。過度に刺激のあるものを食べることが多いと 中心からそれ、体の臓器を壊したり、
不快な思いから周りと衝突したり、感情を抑えきれずけんかをしたり、大きく腹をたてたりと。
そんな時、事故にあうということ、あるいは誰かを気づつけてしまうということも
あるのではないでしょうか。
本来あるべき食をつつましくいただくという姿勢が 一つの基本なのかもしれません。
興味があることは何でもよいのですが、もし、手作りのパンをつくるということに興味をもたれるのではれば、私はできるだけのことをしたいと思っております。